みなさん、こんにちは。
ささキジです。
今回は、なんと初の試み。
製造業の会社さんの取材をしてきました。
製造業界が今、若い人がなかなか来ないらしい。
任せなさい。ささキジ実は製造業歴9年です。ばっちりいいとこ紹介したるぜ。
ということで今回は大崎市松山に工場を構える
【株式会社 株本】
に突撃してきました。
早速到着
ささキジ「今日はよろしくおねがいします!」
左から、
素敵に眩い笑顔!営業部長の
安海 克彦(あずみ かつひこ)さん
優しい瞳でささキジの心を鷲掴み!製造部マネージャーの
斎藤 真人(さいとう まこと)さん
に今回はいろいろとお話を聞いたり、工場を案内してもらおうと思っとります。
安海「今日はよろしくおねがいします!」
斎藤「よろしくおねがいします!」
ということでまずは話を聞いていこうと思う!
安海「当社は 1976 年の創業以来、精密部品加工を主とし各種専用機械及び検査機の設計・製作を行っております。最初はVHSのビデオデッキの部品を作ってたんですよ!」
ほうほうほう。早速見せてもらいました。
画像左上の実物パーツを株本さんでつくっていたらしい。当時からこんな精巧にパーツをつくっていたのか。すごいなぁ。
安海「ささキジさんとかの年齢だとVHSとかわからないんじゃないかな?」
ささキジ「わかりますよー!おじさんの部屋の隅っこに大事そうに隠されて置いてありましたもん!」
安海「あっはっはっははは!!再生するとアレが写っちゃうやつね!」
安海さん。よく笑ってくれて、気さく。
このままだと、とてもじゃないですが記事にできないトークに移ってしまいそう。安海さんの気さくさが伝わったところで、早速工場を案内してもらいます。
知れば知るほど興奮する工場内の旅にご案内
記事を読んでくれるみなさんに、まずは仕事内容についてすんごくわかりやすく説明します。
上記の左側のような四角だったり、丸かったり、円柱だったり、大きかったり小さかったりする金属を…
お客さんから受注された形状をマシニングセンタと呼ばれる機械に入力します。
その機械で金属を削り、お客さんから受注された形にしていきます。
そのマシニングセンタをオペレーションするのが従業員の方々の仕事です。
そして完成形が
こういう形になるわけです。
「え?全部機械で操作するんじゃん!これじゃ手に職がつかないじゃないか」
と思う人もいると思う。
それは、否です。完成形を思い浮かべて、どういう順番で金属を削っていくか、どういう加工の仕方でお客さんから要望されたものを作るのか。
機械ごとに慣れるまでの日数は違いますが、〜5年ほど真剣に向き合ってやっと1人前という、ものづくりが好きな人はワクワクするような職人の仕事、世界です。
年数が経つと、一度に管理する機械も2~3台ほど任せてもらえるようになったり、自分だからこそ加工ができるような難しいものをつくれたりと、ロマンをくすぐられるようなワクワクが待っています。
ということで、真面目に話したのでちょっとゲスいことを聞いていきます。
金属を削って、加工するこの機械。左下で金属の塊を固定して、右上の装置が上下左右斜めなど縦横無尽に動き回り加工してきます。
ささキジ「んー。こういう機械、いくらするんですか?」
安海「え?どうだろう?」
斎藤「機械によりけりではありますが、大体1500〜5000万くらいしますね。」
あわわわわわ。とんでもねぇ。とんでもないぞ。
ささキジ「壊したちゃったときのプレッシャーを考えたら震える」
安海「大丈夫だよ!」
なんと、最近の機械はしゃべるらしい。
エラーが出ても日本語でどういうエラーなのか説明してくれるのと優しい先輩が優しく教えてくれるらしい。
ささキジ「すげぇ!!!自分が工場で働いていたときは謎の英語のエラーメッセージを謎の英語の取説を読みながら勘で直す。読んでもわからんからとりあえず再起動で原点復帰。だったのに」
「今は機械の進化がすごいです。日本語モード、英語モードと切り替えもできるし、機械によっては3ヶ月ほどで慣れるようなものもありますよ!」
進化を肌で感じた。
そして気になったのは優しい先輩が優しく教えてくれるという部分。
正直、ささキジはなにをするかよりも誰とするかがとても大事だと思っている。
好きなことでも嫌いな人と一緒だと嫌になるけど、嫌なことでも好きな人と一緒だと楽しいからね。
つまりは人間関係というか、そこで働いている人たちがどういう人なのか?ってところ大事だよね。
ここからは正直に、ささキジが見たままに職人たちを紹介していきたいと思います。
NO.1【釣り好きの早川さん】
安海「早川さんはね、俺と同級生なんだよ!仲良し!ちょっとこれみてほしいんだけど…」
外側と内側で素材が二重になっているのがわかるでしょうか?
内側がセラミックという素材になっていて、これを加工している会社はここら辺だと株本だけらしい。
ささキジ「なんで株本だけしかこの加工をやってないんですか?」
安海「加工途中でちょっとでも間違うと、中のセラミックが割れちゃうんですよ。割れちゃうとまた素材を発注しないといけないので、ミスると赤字になり、リスクが高いんです。」
恐ろしい、ミスったら終わり。これは恐ろしいぞ。
そんなリスクを抱えながらも、なんと早川さんは一度もミスったことがないという。
温和で喋り方も穏やかだった早川さんだけども、リスクを承知で果敢に攻める勇敢な戦士でした。そのギャップがかっこいい。
NO.2 勝手工作の鬼 高山さん
安海さんに負けないくらい笑顔が素敵な高山さん(右)
高山さんは工作の鬼。
なぜかというと…
重圧感のあるめちゃくちゃかっこいいこのハンドスピナーを、なんと勝手に作成しちゃったんです。
なんか、呪術廻戦で見たことあるようなフォルム。
斎藤「呪術廻戦に出てくる魔虚羅の上に付いてるやつに似てますよね!このハンドスピナーは5年くらい前に作成したので高山さんは魔虚羅を予言していたことになります」
工作の鬼だけでなく、予言師でもあった高山さん。株本は人材の厚さ、幅が半端じゃねぇ。
高山「子供がハンドスピナーで遊んでいて20秒くらいしか回んなかったんですよ。いや、俺ならもっと回るの作れるぞってことで作りました。これは3分くらい回りますよ!」
おおお!すげぇ回るねぇ!と安海さん。
安海「すごいね!でもさ、なに勝手に作ってんだよ!!!今日初めて知ったよw」
安海さん。この取材の時にこの事実を知ったらしい。知ってもなお、笑ってくれるスタイル。ええ職場や。
安海「もちろん真面目にやるときは真面目にやりますけど、多様性は認めていきたいと思ってます。なにがどういい方向につながっていくかわからないですからね!」
ちなみに…
斎藤「現在乗り物のおもちゃを魔改造中です。ミニ四駆と一緒に走らせてどっちが早いか競争させる予定です。」
遊び心あるねぇ。超パワーを発揮させるよう魔改造をしているので、走った瞬間に吹っ飛ぶ可能性もあるとのこと。
ささキジ「なんだろう。みんなキラキラした少年なのがすごく好き。しっかりと仕事をこなしながらも、おもしれーこともしていこうぜ!というロマンが詰まってる。」
NO.3 稼ぎ頭の亀山さん
安海「うちの稼ぎ頭の亀山さんです。とにかく技術力がすごいんです。これを見てくださいよ」
安海「一般の方は、なにかのパーツだな。くらいに思うかもしれませんが、同じ業界の人が見たら唸ると思います。」
斜めに穴を開けたり、斜めに削ったり、相当頭を悩ませないと加工するのが難しいらしい。
これが職人技というやつか。ただただすごいとしか言えなくて、ささキジはすごいを連呼するだけの人になってしまいました。
今回は3人の職人を紹介しましたが、他の皆さんも端くれライターの私にわざわざ帽子を脱いで挨拶してくれるなど笑顔あふれる気さくな方たちでした。
ノリノリ。
グッドポーズ。
ここまで記事を読んで、製造業のお堅いイメージがすこし変わったのではないでしょうか?
そうなんです。ものづくりって面白いんです。意外とキラキラしてるんです。
ということで次は心がキューっと締め付けられるような内容を記事にしていきます。
最近の一番でかい仕事は、これだった
ささキジ「でかい。めっちゃでかい。これ加工するのは絶対大変だったはず。」
安海「これ最近やっと終わった仕事なんです。確かコピー機の部品だったかな?600キロの金属の塊を200キロくらいまで削って、加工して完成しました。製作期間は一ヶ月です。」
安海「この空洞になっているところあるでしょ?これ、1つの穴を開けるのに6時間位かかります。」
1ヶ月間フル稼働で作成したそうです。朝出社したら機械が停まっていたり、エラーになっていたりといくつも立ちはだかる難題をクリアし、ようやく完成したそうな。
完成し、これからチェックだそうです。
ささキジ「ちなみにこの完成品。数ミリ穴がずれてたり、削りすぎちゃってたらどうなるんです…?
………
……
…
安海「ははは!まぁ。やり直しですね!600キロの金属の塊が140万ぐらいするので、また同じ金属を発注します。なので今検査中なんですけど気が気じゃないです。」
全然笑えない。怖い怖い怖い怖い。数ミリなら誤魔化せそうな気もするけど…
安海「絶対に駄目です!コンマ数ミリのズレでもパーツとして機能しなくなったり壊れる原因になるので、絶対にごまかしたりは駄目です!」
仕事に真面目。遊びも真面目。こういう真面目さが取引先企業さんとの信用・信頼につながるんだろうね。
斎藤「ささキジさん!是非見てもらいたいものがあるので、ちょっと外までついてきてもらってもいいですか?」
外まで案内されたその先には…?
斎藤「最近、野菜作ってます。」
ささキジ「工場とか製造業とかもはや全然関係ないやつじゃねぇか。」
斎藤「いやぁ。最近はカラス対策にすごく頭を悩ませてるんですよ」
野菜づくりにも全力を注いでいる株本。すげぇ。
現在は
トマト、なす、かぼちゃ、落花生、タラの芽などを作っているとのこと。
野菜は主に技能実習生にあげたりしているそうです。野菜がもらえる製造業はとてもめずらしいし面白いと思う。
斎藤「まだ、ありますよ。」
不敵な笑みを浮かべる斎藤さん。一体何があるというのか…?
斎藤「隣が森なんで、カモシカ見れます。あとは、ミヤマクワガタとかとれますよ!」
ささキジ「素晴らしい!素晴らしいくらいに製造業全然関係ないの笑う。」
ということで、若い人たちに向けてのお話を聞いてみました
現在株本では職場の平均年齢も高くなってきており、これからを担っていく若者たちが入社してくれたら嬉しいなぁという気持ちが強いらしい。
斎藤「どこでインタビューされても言っていることなのですが、弊社では多様性を求めます。色んな意見や考え方があっていいし、今の時代若い方に学ぶことのほうが多いので。」
安海「僕たちはどうしても考え方が古いものになってしまう。新しい風を吹かせてもらって楽しく面白くワクワクしながら仕事をしてほしいなと思っています。」
野菜もあるし、ハンドスピナーもあるし、車のおもちゃ魔改造してるし、カモシカ見れるし、クワガタ採れるし。
楽しくしていこうぜ!という思いがすごく伝わります。
安海「今の子達って会社の飲み会が嫌いって人、多いじゃないですか?調べてみると会社の雰囲気が好きじゃないから行きたくない。という人が多いらしいんですよ。なので会社の雰囲気というのはすごく大事にしています。」
今回取材をさせていただいて、一度だけの訪問だったけどわかる。雰囲気がいいぞ。すごく楽しかった。
ぜひ、気になった方は現在も正社員を募集しているので応募してみてほしい。
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ちなみに
2023年10月20,21日大崎市で産業フェアが四年ぶりに開催され、株本も参加するとのことです。
斎藤「パタ崎さんを作成しようと思っています。仕事の空き時間はパタ崎さんのことばかり考えています。」
パタ崎さん!これは気になる。と、ここでささキジ閃く。
ハンドスピナー。量産してフェアに出したらいいんじゃないですか?パーツを作って子どもたちに組み立ててもらう感じで。
……………
……
…
安海「面白そうだね。うん。やっちゃうか!!」
ということでハンドスピナー、産業フェアに参戦決定。ノリノリなのが面白い。
記事の真ん中くらいで安海さんが言っていた
「もちろん真面目にやるときは真面目にやりますけど、多様性は認めていきたいと思ってます。なにがどういい方向につながっていくかわからないですからね!」
がまさにそのとおり!ハンドスピナーがここで活きてきたよ!
ぜひ、こちらも体験してみてください。
■おおさき産業フェア詳細情報
日時:令和5年10月20日(金) 9:30~16:00(9:15オープニングセレモニー,9:30開会式)
令和5年10月21日(土)10:30~16:00
会場:鎌田記念ホール(大崎市鹿島台木間塚)
入場料:無料
主催:おおさき産業フェア実行委員会(構成団体:NPO法人未来産業創造おおさき/大崎市/古川商工会議所/大崎商工会/玉造商工会)
事務局:NPO法人未来産業創造おおさき ☎0229-29-9725
今回取材した株本の基本情報
名称:株式会社 株本
住所: 〒987-1304 宮城県大崎市松山千石大欅2−2
公式ホームページ:こちら